OPEN CAMPUS 2017武蔵野美術大学 旅するムサビプロジェクトカルチャーパワー

充実した基礎教育

芸術文化学科では、1、2年次を、芸文の学びの基礎となる力を付ける期間とし、ユニークな基礎教育カリキュラムを組んでいます。全ての学びの基礎となる「見る」「聞く」「読む」「話す」「書く」「作る」という4つの力や、美術史の知識を身につけるとともに、メディア表現のための基本的なスキルを身につけていきます。

芸術文化入門
担当教員:専任教員全員森啓輔

入学して最初に行われるこの授業では、4年間の学びの核となる「芸術文化学」と、それを教える専任教員それぞれの専門分野について、じっくり学びます。そして、これまでの生活で身についた、考え方や価値観を今一度見直し、ゆっくりと解きほぐしながら、自立して情報を受け取り、発信することのできる「メディア=つなぎ手」となる基礎を作ります。毎回の授業では、武蔵野美術大学 美術館・図書館、会議室といった教室以外の場所も活用して、講義だけでなく、制作やワークショップ、ディスカッションといった、様々な学びの形式を経験します。

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デジタルデザイン基礎I
担当教員:長内研二西中賢米徳信一

「デジタルデザイン基礎I」では、目まぐるしく進化するデジタル環境の基礎を理解し、今後の表現活動に必要となるスキルを身につけることを目標として、レクチャーとコンピュータの演習を並行して行います。レクチャーでは、コンピュータの誕生から現在のネットワーク環境までを俯瞰し、メディア表現の変化を伝えます。演習では学科専用のスタジオで写真撮影の実習を行い、光で物を写し取る「photograph」を実感します。また、課題テーマに沿って各自がテキストを執筆し、自らが制作した写真とテキストの一次情報をDTP( Desk Top Publishing )によって紙媒体に統合し表現することで、パソコンおよびアプリケーションのオペレーション能力と、特にグラフィックデザインの基礎を体得します。
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芸術文化特論I
担当教員:河原啓子

1年生の必修科目「芸術文化特論Ⅰ」では、大学における学びの基本となる、言葉によるコミュニケーションを学び、社会人になっても役立つスキルを実習します。授業では、インタビューや取材をして文章を作成。伝えたい情報の的確な表現法や人から話を聞く聴き取り方法について、ジャーナリスト経験のある教員が、わかりやすく指導します。プレゼンテーションにも取り組み、効果的に語る方法論を解説します。さらに、写真などのヴィジュアル・コミュニケーション、アイデア出しに有効な思考術、専門的な学術論文の執筆法も学習し、実践力を養います。

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造形総合・絵画I /彫刻I
共通絵画研究室:大浦一志原一史山本靖久
彫刻学科研究室:伊藤誠黒川弘毅冨井大裕三沢厚彦

絵画や彫刻の実技を基本から学ぶことができるカリキュラムが1年次に受講する「造形総合」です。これらは学内の「共通絵画」「彫刻学科」というそれぞれ独立した教育組織によって授業が行われています。「絵画I」では、デッサン経験者と経験の少ない学生を分け、後者には、石膏の幾何形体や、リンゴなど身近なモチーフをデッサンする方法を丁寧に教えます。デッサン経験者は、複雑な表情を見せる巨大な石や、樹根などをモチーフにして、平面作品や立体作品を自由に制作します。また、「彫刻I」では、人体をモチーフにして、石膏や木材を使用した塑像を基本から学ぶことができます。

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西洋美術史概論
担当教員:伊藤里麻子宮崎匠

芸術文化を学ぶ上で必ず知っておきたい西洋の美術の歴史を、先史時代から第二次世界大戦まで、一つの流れとして学ぶ授業で、1年次の必修授業として位置づけられています。さまざまな大学で西洋美術史は教えられていますが、「芸文的」西洋美術史のユニークな点は、一人の教員が全てを担当するのではなく、美術史をさまざまな角度から学び、研究してきた複数の教員が、それぞれの視点をもって、分担して授業を行うところにあります。受講する学生には、教室で授業を受けるだけではなく、実際に美術館を訪れ、本物の作品に出会い、それらについて自分なりの視点を持つことが求められます。また、美術作品というモノについてだけでなく、それらを生み出したアーティスト、またそれが生まれた場所や時代、社会背景といった、作品にまつわる世界にも目を向け、美術への理解を深めます。

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映像デザインI
担当教員:米徳信一

この授業では、映像メディアが生まれてからこれまで、どのように人々に受容されてきたかを考え、メディアとしての特性を理解することを目的とします。そのため、本学の図書館が所蔵するさまざまな視覚装置資料の見学を行い、映画以前と以後のメディアに触れます。また実習においては、「クリエーター」をキーワードとして、グループごとにテーマに基づいた企画立案を行い、デジタル映像機器を使ってインタビュー動画の制作を行います。映像の魅力を実感し、分析力を身につけることで、映像を「表現の道具」として活用する能力を身につけます。

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デザイン基礎
担当教員:楫義明

身の回りのモノ全てはデザインされており、視覚的要素、使うための機能、壊れない構造や安全性なども考慮されますが、デザインの大きな目的は、個々のモノによってどんな生活にしたいのかという考え方にあります。それはデザインの方法論によって問題解決を図る文脈にもつながります。変革を伴う文化としてのデザインの本質的な考察と同時に、ふさわしい表現スキルのトレーニングも行います。

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宮崎栞里

デジタルデザイン基礎II
担当教員:長内研二西中賢米徳信一

この授業では、学生がこれまでの「自分の歴史」をふりかえり、Illustratorでデザインした自分を伝えるマークやイメージをTシャツにシルクスクリーン印刷し、コミュニケーションメディアとして制作します。さらに、InDesignにより、Tシャツと自分自身を文章と写真で他者に伝えるリーフレットを編集・制作します。また「展示基礎」とのコラボレーションにより、制作したTシャツが展示されることで、コトのデザインへ関係していくことも学びます。

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展示基礎
担当教員:楫義明杉浦幸子新見隆

学芸員資格取得に必要な展示について、理論と実践を通して学びます。展示の基本についてのレクチャーや演習、武蔵野美術大学美術館の展示リサーチの後に、「デジタルデザイン基礎II」で制作されたTシャツとリーフレットを展示し、人とモノをつなぐ場をプロデュースします。他の授業との連動から生まれる学生間のコミュニケーションや、来場者からのフィードバックから、ミュージアムにおける展示について多くの学びを得ることができます。

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造形基礎
担当教員:是枝開髙島直之

造形表現の基礎を理解する観点から、多様な造形表現に共通する基本的な要素を、分析しながら体感し実感する、芸文独自の造形基礎演習です。絵画、彫刻、デザイン、映像、建築、工芸、あるいはメディア・アートなど、幅広くさまざまな表現へとつながる原初的な造形のエッセンスを、演習を通して体験します。色彩演習、模写演習、立体演習、リズムや調子の演習などの実技とともに、造形の分析方法の基本的な考え方を学びます。

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芸術文化論Ⅰ
担当教員:林家たい平

武蔵野美術大学を卒業し、落語家として活躍する林家たい平先生が担当するこの授業では、芸術文化学科の学生が身に付けたい「コミュニケーション力」を学びます。たい平先生は、「コミュニケーション力」を養うのに一番重要なのが「自分と向き合うこと」だと語ります。自分と向き合うことで自分を知り、自分を応援できるようになる。それが、他者とのコミュニケーションを可能にすると考えているのです。この授業には、芝生に座って俳句を詠み、お互いの句から相手の視点を感じ取ったり、自分自身の嫌いな部分を取り出してオリジナル妖怪を作り、それらを集めた芸文妖怪図鑑を作る、といった、日々のことに目を向けたり、自分を見直すきっかけになる、さまざまな仕掛けが取り入れられています。忙しい大学時代にこそ、ちょっと歩みを止めて、自分と向き合う時間を持ってみよう。たい平先生は、この授業を通して、学生たちにそう語りかけます。

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アートマネジメント
担当教員:杉浦幸子村井良子

芸文の学びの柱のひとつが、アートを社会の中で機能させ、アートと社会をつなぐ上で重要な役割を果たす「アートマネジメント」です。マネジメントの基本的な概念を、政治、行政、地域、企業、マーケット、価格、環境、著作権、福祉といったキーワードを軸に、アート作品やアーティスト、ミュージアムや劇場、ホール、展覧会、公演、プロジェクトといった、アートに関わる人、モノ、場、コトと関連づけ、幅広く学びます。

デザインマネジメント
担当教員:橋本薫

デザインの語源はラテン語のDesignare、意味は「計画を記号に記す」と言われています。日本では一般的に意匠という解釈でしたが、最近ではそれらが作られる背景までを指し、社会をもっと素敵なものにしていくための活動と考えられています。この講義ではこういった観点から、具体的な事例を参考に社会で活動するために必要なものの見方・考え方を学びます。同時に、感性力・企画力・プレゼンテーション力・実現力の獲得を目指します。

芸術文化学概説
担当教員:髙島直之

江戸時代の18世紀後半から1868年の「明治維新」を経た19世紀後半、そして20世紀初頭の1910年代までの「日本美術の近代」を論じる、2年生必修の講義科目。共通科目にある「日本美術史」と重なるところはもちろんありますが、この科目はより広く文化社会学的な見地から、社会制度や生活習慣をふまえ、その時代の「視覚」のあり方を社会史全般と照らし合わせます。いわば「美的感情の近代史」としてとらえる視点を提示・解説する授業です。