授業「アーツプロジェクト」

芸術文化のプロジェクトで社会とつながる実践的でリアルな学びの授業

芸術文化において、「モノ」「人」「コト」の関係をつくることを「マネジメント」と考えたとき、それを実践的に学ぶのが、学科の創設以来実施してきた芸文独自の授業「アーツプロジェクト」(1~3年生対象・選択授業)です。
学内外のさまざまな機関・団体と連携し、社会的な文脈で芸術文化、そしてアートやデザインを捉え直し、それらを媒介に社会を活性化させようとする取り組みです。
自分だけのシミュレーションに終わらせず、他者との恊働を重視し、社会にアプローチして社会からの反応を得てさらに改善を繰り返す実践をめざしています。

動画 アーツプロジェクトトーク「社会とつながる学び」
(オープンキャンパス オンラインライブイベント アーカイブ)

社会のなかで芸術文化についての実践を学ぶ、芸文の学びを代表するイチオシの授業「アーツ・プロジェクト」。プロジェクトの楽しさや悩んだことなどを経験者の学生たちが紹介します。


卒展裏方プロジェクト

このプロジェクトは、卒業研究・制作展および大学院修了展において、これまで学部4年生と大学院2年生が行ってきた「広報」「記録」「制作」を授業としてリデザインし、プロジェクトを履修した1、2年生がアートマネジメントを実践的に学びました。優秀賞受賞者のインアビュー映像制作や卒展をめぐるツアーの企画と運営などを行いました。

羽村ゆとろぎアートプロジェクト

このアートプロジェクトは、東京都羽村市の生涯学習センターゆとろぎと連携して2020年から実施しています。芸術文化学科の学生が「羽村」の文化・生活・自然などの様々な魅力を調査し、触発されて制作した、絵画・写真・立体などの作品を、羽村市生涯学習センターゆとろぎで展示。また、造形ワークショップも実施し、ゆとろぎを訪れた方々とアートを通したコミュニケーションを行います。

1992板金考ー板金工2022

このプロジェクトでは、彫刻家・吉雄介の30周年記念個展「1992板金考-板金工2022」を開催しました。吉は、鉄に亜鉛メッキをした「トタン」を使って、30年で1000点以上の作品を作り続けてきました。芸文で20年以上展示ワークショップを行い、昨年から彫刻学科の非常勤講師も務めるというご縁などから、芸術文化学科の学生と協働し、展覧会をプロデュースする授業を立ち上げました

府中の森芸術劇場デザインワーク【終了】

個性豊かな3つの劇場で構成される多摩地域最大規模の総合劇場施設を舞台に、展覧会やさまざまなデザイン活動を展開しています。学科開設以来20年間継続し、特に恒例となったクリスマスディスプレイは、劇場中央ロビーの巨大吹抜き空間の全長52mにもなる壁面全周に、学生たちが企画からデザイン、制作、展示までを一貫して行います。華やかでモダン、そして誰も見たことのない新たなクリスマスシーンをつくり上げ、お客様に驚きと高揚感を与えて好評を得ています。

UMARTs【終了】

かつて私たちの生活と深く関わってきた馬と、そこから生まれた馬の文化。UMARTsはその魅力をアートを通して再発見してもらう展覧会&ワークショッププロデュースプロジェクトです。若いアーティストに五感で馬を体験してもらい、生み出された作品を、馬の博物館(横浜市)およびJRA競馬博物館(府中市)に展示し、馬に関連したワークショップを企画・実施します。また、チラシ、ポスターの制作やプレスリリース、SNSによる広報、記録も行います。

小平アートプロジェクト【終了】

小平アートプロジェクトは、大学が立地している小平市の中央公民館と連携して実施しています。中央公民館が運営する市民講座「ジュニア大学」で、講師となるアーティストと共に、小平の魅力をリサーチして、企画を立ち上げ、小中学生を対象としたワークショップを実施します。また「小平ふるさと村」でも作品展示とイベントを開催し、子どもから年配の方まで、共に楽しめるアートをとおしたコミュニケーションをプロデュースします。

ウィンドウディスプレイデザイン【終了】

このプロジェクトは、小平市と株式会社トーショー、芸文による産官学共同プロジェクトです。小平市が観光まちづくりのコンセプトとして掲げる「都心に一番近いプチ田舎」をテーマに、小平市にあるトーショービルのショーウィンドウにディスプレイを行いました。調査・企画・プレゼンテーション・制作・展示というデザインワークの流れを学び、ユニークな企画を実践することで、地元小平市を元気にすることを目指しました。

府中市美術館 編集プロジェクト【終了】

府中市美術館にある「公開制作室」では、作家が作品を制作していくプロセスを公開しています。そこでの出来事を鑑賞者に生き生きとしたかたちでメッセージ化できないか、という考えから、このプロジェクトは始まりました。アーティストの仕事の経歴や全容を把握するため、実作品の鑑賞も含めて調査し、的確なインタビューとなるように、皆で要件を共有、議論し、リーフレット制作に向かいます。リーフレットの編集を通して、美術館の機能と変化をみつめながら、実践的にアートと関わる試みです。

アートサイト岩室温泉【終了】

新潟市岩室温泉と本学の産学協同研究プロジェクトで、地域活性化を目的にしたソーシャルデザインイベントです。芸術文化学科の学生がキュレーターとして、本学の卒業制作展から作品を選び、岩室温泉の旅館に展示して地域全体を美術館化します。地域の日常にアートを持ち込むことによって生まれる、非日常体験とアートのもたらす高揚感が、地域の潜在的な魅力を引き出し、地域住民の連帯感を作り出し地域型芸術祭として、隔年で実施しました。

神山アートプロジェクト「カミヤマート」【終了】

徳島県神山町の実行委員会の方々と一緒に造形ワークショップを企画・運営するプロジェクト「カミヤマート」。神山の美しく豊かな自然の中で体感したイメージを、参加者と自由に表現することで「美術する楽しさ」を味わいます。また、制作に加えて、参加者同士で作品を鑑賞し交換することで、アートを介した濃密なコミュニケーションが築き上げられ、芸術への親しみが生まれます。

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