展示|メディア変換における創作と連鎖:『絵本 化鳥』とクリエイター
2018年10月18日

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「メディア変換における創作と連鎖:『絵本 化鳥』とクリエイター」展

『絵本 化鳥』のオリジナルプリントやアニメーション上映、スケッチや下絵などの資料を展示します。
会場:武蔵野美術大学 9号館・6階 apmg(ギャラリースペース)
会期:10月12日(金)〜10月22日(月)※日曜日は閉室
時間:10時〜18時(最終日は17時まで)

幻想文学の大家、泉鏡花(1873-1939)が、23歳のときに発表した短編小説『化鳥』。母親の教えにとらわれ、回りの人をみな奇怪な動物と見ていた主人公の少年廉が、不思議な体験を経て、心の成長を遂げる幻想的な成長譚。廉の一人称で語られる世界では、母親が世俗を超えた美しさの象徴として描かれ、そこには鏡花自身の亡き母への憧憬も込められていると言われています。
この展示では、「小説」として表現された『化鳥』を、「絵本』と「アニメーション」という異なるメディアで変換し、再表現した4人のクリエイターの作品や資料を展示します。泉鏡花の言語表現を美しいイラストレーションによってビジュアルイメージへと変換した、イラストレーターであり、京都の古刹・瑞泉寺住職の中川学氏。泉鏡花の文章と中川氏のイラストレーションを「絵本」にリデザインした、グラフィックデザイナーの泉屋宏樹氏。中川氏のイラストレーションに独自の解釈に基づく動きを与えた、映像ディレクターの青木香氏。青木氏のアニメーションの世界に泉鏡花の幻想性を加え、見る者の心に新たな情景をうかび上がらせた、ミュージシャンの山口智氏。
時間と空間を行き来する、言葉とイメージ、そして音楽の共鳴。4人のクリエイターが、泉鏡花の『化鳥』を出発点に、メディアを変換しながら、新たな世界を生み出した刺激的な連鎖をご覧ください。

『絵本 化鳥』(2012年、国書刊行会)
ウェブサイト
http://www.kanazawa-museum.jp/kyoka/ehonkecho/design/index.html

出品クリエイター
中川学(イラストレーター/瑞泉寺住職)
http://www.kobouzu.net
泉屋宏樹(グラフィックデザイナー/版画家)
http://www.id-izumiya.jp
青木香(映像ディレクター)
http://www.aokawow.com
山口智(ミュージシャン)
http://yamaguchimusic.com/

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