動き続けるカタチ、関係性から空間を立ち上げる

3年次選択必修授業|芸術文化研究A(空間とメディア)2024年度 課題成果展示
動き続けるカタチ 関係性から空間を立ち上げる

14号館地下展示室で「動き続けるカタチー関係性から空間を立ち上げる」が開催中です!

芸術文化学科3年次選択必修科目「芸術文化研究A 空間とメディア」の成果展「動き続けるカタチー関係性から空間を立ち上げる」では、8つのグループがそれぞれに問いを立て、空間と場、行為の関係について追求した作品が展示されています。プロジェクトブックも会場に設置されておりますのでお手に取ってそれぞれの思考の過程をご覧いただけますと幸いです。

触ってご鑑賞いただける作品もございますので、ぜひ会場でご覧ください!
皆様のご来場をお待ちしております。

以下展示会場内挨拶文
私たちの身のまわりの空間は、どのような「カタチ」によって形づくられているのでしょうか。
壁や床といった建築的要素はもちろんのこと、椅子、テーブル、棚といった家具の存在が、私たちのふるまいや距離感、そしてそこに生まれる関係性を静かにかたちづくっています。無意識に受け入れているそれらの「カタチ」には、空間と行為のあり方をめぐる無数の選択と問いが宿っています。

本展「動き続けるカタチ、関係性から空間を立ち上げる」では、イタリアのデザイナーEnzo Mariが提案した「Sedia 1」の椅子を起点に、そのかたちを自由に読み替え、改変しながら、自らの問いを探り、応答するプロセスを重視しています。Mariが唱えた「progettazione(構想としての設計)」の思想にならい、身のまわりの空間を形づくる「カタチ」をつくることを、単なる造形や機能設計としてではなく、社会や他者との関係を組み替える批評的な実践として捉えました。

課題の中心にあるのは、問いを見出し、それにカタチを与えること。メンバーそれぞれが、「Sedia 1」と向き合いながら、自らの関心や違和感、好奇心を手がかりに思考を深め、その思考から立ち上がった独自の問いを、実寸のプロトタイプとして具体化していきました。椅子という単位を超えて、空間やふるまい、関係性にまで目を向けた試行錯誤の軌跡が、会場に点在しています。

ここで展示されているのは、単なる「作品」ではなく、「問いのかたち」であり、「関係をつくる装置」です。
形が動く、用途がずれる、場が変わるその動きのなかに、新しいふるまいや思考の種が潜んでいます。

作品脇に設置された「プロジェクトブック」には、それぞれのプロジェクトに至るまでの背景やプロセス、問いの生成過程が綴られています。ぜひお手に取り、作品と照らし合わせながら読み進めてみてください。

会場:武蔵野美術大学鷹の台キャンパス 14号館地下展示室
会期:2025年7月10日(木)ー13日(日) 9:00~18:00(12日、13日は9:00~16:30)


芸術文化学科3年次選択必修科目
芸術文化研究A(空間とメディア)

メンバー|

飯沼 瑞樹  石井 美羽  宇賀神 祐美 扇原 香子  大槻 静穂  川田 あや  木本 一誠  古谷 実季
堺 千穂   佐藤 真啓  下中 こはる 杉山 百果  德吉 大地  チョウ コウ 塚田 来未  橘 直哉 
田中 哲平  檜山 壮司郎 樋代 亜月  弘中 愛絆  前田 勇海  中村 創太  多谷 咲希  ヨウ カシン リュウ カノキ(50音順)

展示チーム|

石井 美羽  古谷 実季  下中 こはる

展示設営|

石井 美羽  古谷 実季  下中 こはる 
塚田 来未  橘 直哉   田中 哲平  檜山 壮司郎

SA|

片山 鼓乃美 竹島 花

担当教員・スタッフ|

佐々木 一晋(芸術文化学科 准教授)・下川晴葵(助手)

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