ゼミの活動|ムサビ芸文 in 井の頭自然文化園 彫刻園を楽しもう! 生活のなかのかたち(春原ゼミ)
武蔵野美術大学 芸術文化学科 春原ゼミ プロジェクト2024
ムサビ芸文 in 井の頭自然文化園 彫刻園を楽しもう!
生活のなかのかたち
企画概要
武蔵野美術大学芸術文化学科春原ゼミは、井の頭自然文化園の協力によるコラボレーション企画として、同園の彫刻園を中心とした展覧会「生活のなかのかたち」と関連イベントを開催します。
美術大学でアート・デザインと芸術文化の社会活用を学ぶ学生たちが、動物園のなかの美術館としてほかにない独自性のある彫刻園と彫刻家・北村西望の魅力を知り、より多くの人たちにその存在と意義を伝えたいと考え、さまざまな楽しみ方を紹介する本企画を実施することになりました。
テーマ「生活のなかのかたち」は、北村西望が、この場所に生活のための住居と制作のためのアトリエの両方をかまえていたことから発想し、実は普段の私たちのくらしのなかにも、彫刻のような美術作品にも結びつくさまざまな「表現」があることを見なおして、そこから彫刻の世界をとらえようというものです。
主催:武蔵野美術大学芸術文化学科研究室
企画・実施:武蔵野美術大学芸術文化学科春原ゼミ
協力:(公財)東京動物園協会 井の頭自然文化園
お問合せ先: sunoharasemi@fs.musabi.ac.jp (春原ゼミ)
SNS:
X https://x.com/sunoharasemi
Instagram https://www.instagram.com/mau.sunoharasemi
展覧会 生活のなかのかたち
関連イベントへの参加には、井の頭自然文化園の入園料が必要です。
会期:1月7日(火)~26(日) 9:30~16:30
※入園は16:00まで、閉園は17:00
※1月14日(火)と1月20日(月)は休園
会場:動物園(本園)彫刻館B館
「生活のなかのかたち」のテーマのもと、北村西望が作品をつくっていたこの場所で、身近な生活のなかにあるなにげない表現からはじまって、美術である「彫刻」につながる、美術をもっと気軽に楽しめるようになることを目指した学生作品を展示します。作品を見ることで、いつもの生活をもっと面白くする「彫刻」の視点をお伝えします。
作品は、今回の展示のために、美術大学の学生が身近な暮らしのなかから着想して作った立体作品や映像作品など19件で、作品を視点ごとに4つのセクション「かたちをつくる」「身体のかたち」「「彫刻」に囲まれる生活」「生活のなかのかたち」に分け、彫刻の楽しみ方や、西望作品の見方のヒントを伝えます。北村西望の作品や創造と学生たちの新しい解釈のつながりにもご注目ください。日常とアートが交わる特別な展示をお見逃しなく!
関連イベント
展覧会の鑑賞には、井の頭自然文化園の入園料が必要です。
関連イベント1
ワークショップ つなげて! 木のかけら
北村西望があまった材料で作った寄木作品をヒントにしたワークショップです。井の頭自然文化園から拾った木の枝や木の日用品をつなげて思い思いのかたちを作ってみよう。
※申し込み不要、参加無料。
※材料がなくなり次第終了します。時間内はいつでも自由に参加できます。所要時間15分程度。
日程:1月12日 (日)
時間:10:00~12:00、13:00~16:00
場所:動物園(本園)資料館2階
関連イベント2
スタンプラリー
井の頭自然文化園内4ヶ所を回ってスタンプを集めるスタンプラリーです。美術大学ならではの個性あふれる色んな猫の絵のスタンプです。
3つあつめて、資料館2階で最後の1つのスタンプを押したら、シールをプレゼント!
日程:1月12日 (日)
時間:10:00~16:00
場所:動物園(本園)各所
関連イベント3
「生活のなかのかたち」展 ギャラリートーク
作品を作った学生たちによる、作り手の視点を交えながらの気軽に鑑賞を楽しんでいただくためのギャラリートークです。
※申し込み不要、開始時間にお集まりください。
日程:1月25日 (土)
時間:1回目 11:00~、2回目 14:00~ ※30分程度
場所:動物園(本園)彫刻館B館
ゼミ担当教員より
このたび、武蔵野美術大学芸術文化学科春原ゼミは、全国的に見ても独自性の高い、動物園のなかにある「美術館」である「彫刻園」に注目し、その魅力や楽しみ方をつたえるための企画を実施します。
武蔵野美術大学(ムサビ)芸術文化学科(芸文)は、芸術文化の社会活用についての学び・研究を行っています。その重要な領域にミュゼオロジー(博物館学)があり、社会のなかの美術の意味を伝えるさまざまな方法を考えています。芸文の春原ゼミでは、博物館学のほか、美術史・文化史、美術教育、ポップカルチャー研究に関心のある学生・教員が学修や研究、社会活動を行っています。
現在小平市にメイン・キャンパスを持つムサビは、1929年に帝国美術学校として吉祥寺で創設され、この場所との縁もあり、芸文では以前から井の頭自然文化園の職員に特別講義を行ってもらうなどのつながりがあり、彫刻園のほかには見られない意義をより広く伝えたいというゼミ一同の想いから、園の協力を得て、今回の企画の実現に至りました。
テーマとした「生活のなかのかたち」は、彫刻家・北村西望が、この場所に生活のための住居と制作のためのアトリエの両方をかまえていたことから発想し、実は普段の私たちの暮らしのなかにも、彫刻のような美術的な作品にも結びつくような、さまざまな「表現」があることを見直して、そこから彫刻の世界を捉え直してみようというものです。
その日に着る服や靴の組合せを選ぶこと、食卓の食器の配置、起き抜けのふとんのかたち、どの道で目的地に向かうのか。日々のなにげない行動は、無意識の自分の表現であると捉えることもできます。それを少しだけ意識するだけで、そこにはさまざまな選択や方法の広がりがあることがわかってきます。彫刻の表現は、もちろん、芸術家の豊かな経験や知識に基づくあらゆる素材や技法、かたちや構成を厳選した上での結果ですが、それでも、そのはじまりは、生活のなかのかたちによる表現だったのではないでしょうか。
このような、生活から彫刻までつながるゆるやかなつながりを、美術を学ぶ学生たちの発想による展示と造形のワークショップなどの企画によって、来園のみなさんにご紹介しようとする試みです。この機会が、彫刻園や北村西望の新たな発見につながればうれしく思います。
本企画にご協力いただきました、井の頭自然文化園の関係者のみなさまに御礼を申し上げます。
武蔵野美術大学 芸術文化学科 教授
春原 史寛