資格取得と進路
資格取得
教員専修免許状
(すでに一種免許状を取得している者のみ対象)
入学前に、すでに中学校教諭一種免許状(美術)、高等学校教諭一種免許状(美術)(工芸)を取得している場合、大学院造形研究科修士課程の所定の単位を修得することにより、中学校教諭専修免許状(美術)、高等学校教諭専修免許状(美術)(工芸)を取得することができます。
修了後の進路(一部抜粋)
美術館/ギャラリー
飯田市美術博物館/ヴァンジ彫刻庭園美術館/ウポポイ民族共生象徴空間/江戸東京博物館/佐野美術館/世田谷美術館/千葉市美術館/森美術館
公共団体/非営利団体
徳島県庁/アーツカウンシル東京/日本財団/福武財団/調布市文化・コミュニティ振興財団/一般財団法人カルチュラルライツ
企業
カイカイキキ/誠文堂新光社/テレビ朝日/美術出版社/ポプラ社
進学/留学
東京大学大学院/一橋大学大学院/北海道大学大学院/大分県立竹工芸訓練センター
※武蔵野美術大学大学院 造形研究科 博士後期課程についてはこちらをご覧ください。
修了者の声
矢津田叡海 芸術文化政策コース 平成28年度修了
私は、人と芸術文化との関わりについて深く知りたいという思いから大学院に進学し、やまと言葉の一つ「あわれ」を軸に、芸術と文学をリンクさせた研究を行いました。
授業は主にコースの専門科目と、大学院全体に開かれている共通科目に分かれ、ゼミナール形式で進むものが多いです。科目によっては、博士課程の学生に混ざって、教授と先輩の両方に教えてもらいながら受けるものもあります。授業は私たちの研究の手掛かりになると同時に、指標になるような踏み込んだ内容です。さらに、研究を進める上で役に立つ、考え方のテクニック等も教わることができます。また、教授との距離が近く、授業後にそのまま残って雑談……というようなこともしばしばあります。学部ではなかなか積極的に教授と話ができなかった私にとっては、これがとても嬉しいことでした。
王 嘉敏(オウ カミン) 芸術文化政策コース 平成28年度修了
「なぜ人間は芸術を必要とするのか」この問いに対する答えを求めたいと思い、私は芸術文化政策コースに入学しました。
ある展覧会でピカソの作品を見たときに、作品から伝わってきた「純粋さ」に、思わず自分が微笑えんでいたことに気付き、驚きました。あの一瞬の喜びと驚きは忘れることができません。こうした作品との出会いの楽しさ、面白さを、さまざまなバックグラウンドの人々にどのように知ってもらうことができるか。それが院での研究のテーマになりました。
大学院に入ってからは、ファインアート、デザイン、映像、舞台、キュレーションといった、様々な分野の先生と出会っています。芸術文化を巡る、多彩な分野から刺激を受けながら、多様な角度から世界を見て、改めて人間という存在の奥深さを感じ取っています。「ムサビの大学院で何ができるの?」と聞かれたら、私は迷わず「世界を捉え直すこと」と答えるでしょう。
勝俣 涼 芸術文化政策コース 平成25年度修了
現在は美術批評家として活動していますが、この仕事に関心を抱くきっかけとなったのが、学部2年のときに受講した、高島直之先生の「編集計画I」でした。各自が毎週1本の展覧会評論を書き、アプリケーションソフトを使って紙面にレイアウトし、講義の時間にプレゼンする、という演習です。
作品を充分に観察・吟味し、歴史的な視点と想像力をもって思考を重ね、執筆者が守るべき体裁を踏まえながら、説得力に足る論理的な記述となるように仕上げなければなりません。それゆえ受講者は、紙面構成も含め、執筆や編集にかかわる基礎を学ぶこととなります。
私は大学院に入ってから、批評という仕事を現実的に考えはじめ、自分なりに外に出て、作家や批評家の人々とかかわるようになりました。どの時代のものであれ、人間が生み出した事物に向き合うことは過酷ですが、いかなる歴史的背景や思考、動機からそれらが生み出されたのかを総合的に感知する力は必要です。よく知り、よく吟味する、という芸文で得た心構えは、いまに生きていると実感しています。