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佐々木慶一さん編著『学校の記憶とたからもの 2』が冊子化
2018年7月22日

芸文卒業生の佐々木慶一さん(2011年卒業)が、編著者として執筆した『学校の記憶とたからもの 2』が道民向け冊子として刊行されました。

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語り継がれる学びの場

平成28年1月に「北海道新聞販売所だより」(北海道新聞販売所だより編集室、函館市)において開始した連載「学校の記憶とたからもの」は、今年6月に同紙にて30校目の学校紹介(函館市内)となりました。学校の再編が全国的に進む中で、大川・五陵・桐花中が「五稜郭中学校」として、今年度からは宇賀の浦・潮見・西中が「青柳中学校」、光成・的場・凌雲中が「巴中学校」として、新たなスタートを踏み出しました。

これまでも、児童・生徒数の移り変わりや校区の拡大・縮小など、時代の変遷に伴いながら学びの場のあり方は変化してきました。

学校は誰もが通い学べる権利の場として、市民社会で成立します。そのため、地域文化と密接な関係性を抱く存在が学校という場であることは、述べるまでもありません。

もちろん、すべての人にとって学校は、素晴らしい思い出ばかりに満ちるのではなく、過去を省みると苦しい思いを持った人がいれば、必ずしも好ましい感情ばかりを抱ける場所ではない、という方もいることでしょう。それは本誌の筆者が持つ「記憶」にも当てはまります。

だからこそ言えるのは、都市の場としての学校には市民各々の気持ちや、個々の多様な思いに溢れます。個々人の記憶と並んで、複雑な思い出を合わせ持つ市民生活の場である、ということです。

ゆえに、市民一人ひとりが集まることで都市が成立しているなら、学校もまた、町の基本的なエッセンスとして存在していることに違いはありません。

本連載の開始時にあった筆者の目的や課題として、各学校に残る文化財の調査や、あまり周知されてこなかった市史的事実の発掘がありました。市民生活の軌跡を知るために、最も有力な史料の宝庫として「学校」を捉えたためです。けれども、さらに学校を包括的に調べて記すことは、社会の多様な側面を考察することにつながるとも考えました。

前号に続き第2号目の本誌発行にあたり、学校関係者や読者からのご声援・ご協力が大きくあったことに、あらためて感謝の念が堪えません。今後も引き続き紙面において連載を続けてゆきます。今後とも、よろしくお願いいたします。

平成30年6月 取材編集 佐々木慶一(北海道新聞販売所だより編集室/取材編集担当、函館日仏協会/理事)