美術雑誌『美術手帖』で副編集長を務める
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高橋実和
TAKAHASHI Miwa
2005年度修了
株式会社美術出版社 月刊『美術手帖』副編集長
「これからいろんな仕事に就くと思うけれど、みんな優秀な編集者になってくれ。編集者っていうのは本や雑誌だけじゃない、この世界を編む人っていうことだ」。新見隆先生がそんなふうに講義で話してくれたのは3年生のとき。この一言で、美術に携わるどんな仕事をするか、当時職種を前提にぼんやりと考えていた頭が整理されました。何の仕事に就くかではなくて、自分と社会との関係に焦点を合わせて働くこと=生きることが大切なのだと教えられました。私の仕事は現代美術を主に扱う雑誌の編集者です。編集と聞いたときに、多くの人が思い浮かべる仕事です。でも一度も「雑誌の」編集者だと考えたことはありません。『美術手帖』を軸に、ウェブもやりたいし、展覧会やイベントも企画したい。編集して世の中に提示する方法は雑誌のほかにもたくさんあります。まだ道なかば。一人前の編集者になるべく、修行の日々です。
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近年手がけた特集より、2013年6月号「初音ミク」
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創刊1000号の2014年3月号「アンディ・ウォーホル」
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