ヴァンジ彫刻庭園美術館で展覧会を企画
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森 啓輔
MORI Keisuke
2008年度修了
ヴァンジ彫刻庭園美術館 学芸員
学芸員という仕事は、展覧会の企画・運営に限らず、ワークショップやレクチャーなどの教育普及活動、作品管理、広報としてのメディア対応など、業務が多岐にわたります。多様な業務を並行して行うセルフマネジメントの能力は、学芸員において必須です。ですがそのような職能は、現代ではどの業種でも求められる傾向にあるでしょう。その点で、芸術文化学科での授業が、美術とデザインの広範な領域を視野に入れ、実践に即した複合的なプログラムで行われていながらも、より深く専門分野を研究できる環境が整っていたことが、私にとって何より魅力的でした。現代アートと呼ばれる分野は、ともに時代を形作る美術作家との展覧会という表象を通して「今」を視覚化する共同作業です。美術史を学びながら、現代社会を取り巻く状況に鋭く切り込む「メディア研究」や「現代芸術論」といった理論科目は、社会をみつめる自身の眼を確実に養ってくれました。
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「イケムラレイコ PIOON」photo: Kei Okano
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「ブルーノ・ムナーリのファンタジア 創造力ってなんだろう?」
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