「鳥の目、虫の目」を持つ

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木村恵美理
KIMURA Emily

2008年度卒業
株式会社ACTANTヴィジュアルコミュニケーションデザイナー

「鳥の目、虫の目」を持ちなさいという小谷名誉教授の言葉は、卒業後、大学院での研究や現在の仕事の中でもふと思い出し、はっとさせるアンカーのようなものになっています。
仕事で携わっているサービスデザインという分野では、事業を全体的な視点で捉え直し、枠組みからデザインすることが重要な行程のひとつにあります。事業というと小難しく美大とは遠く感じるかもしれませんが、これは本来デザイナーが自然と行っている作品のコンセプトづくりともいえます。
力強いコンセプトを生みだすためには、鳥の目のように俯瞰的に広く見渡すことができる力と、虫の目のように細部まで目を凝らし、注力できる力が必要です。
このような広い視野で物事を深く考える力の基礎は、ゼミでのディスカッションの繰り返しによって鍛えられたのだと思います。また、ひとつのメディアに限定されず柔軟なものづくりに関われるようになったのは、複合的なカリキュラムで広範な美術とデザインを勉強しながら、さまざまなことを考えられる芸術文化学科の環境があったからこそだと深く感じています。

会社間を越えたメンバーで、企画から運営まで手がけた「あす着る服の物語を考えるワークショップ」の様子

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Google社(英)と協同で制作した、地域との関わりを生みだすためのインスタレーション

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