データ
金沢市民芸術村
〒920-0046 石川県金沢市大和町1-1
TEL:076-265-8300 FAX:076-265-8301
http://www.artvillage.gr.jp/index.html
●設置の目的
「21世紀は行政を土台に市民の自己責任で芸術文化を発展させる時代」という大きな時代認識のもと、市民の芸術文化の振興等に寄与するために、文化の創造を担う若人たちが集い、新たな市民芸術の創作活動を行い、演劇、音楽等の練習及び成果発表をする場として、また市民が憩い、レクリエーション等の活動を行う場として設置した。
●変遷
平成5年に閉鎖された大和紡績という民間の紡績工場の跡地を金沢市が買い取り、平成6年8月に再利用に関する調査検討チームを設け、平成8年10月に金沢市民芸術村を開設した。
●建物の特徴と構造
敷地面積約97,000平方メートル。 戦前に建てられた紡績工場の倉庫群。軒高い倉庫はRC造、低い倉庫はレンガ造が主構造である。倉庫は6楝、大正末期から昭和初期にかけて別々に建設された大きさも形も異なるものであり、どの倉庫にも言えることは内部の木造軸組が堅牢で美しく林立していること、外周壁が脆弱であること、施工精度の荒いガランとした単純箱型である。
●施設の使われ方
芸術村には、大和町広場を中心にマルチ工房、ドラマ工房、ミュージック工房、アート工房・パフォーミングスクエア・オープンスペース・里山の家・匠心庵・レンガ亭・職人大学校・事務所楝がある。マルチ工房は演劇、音楽などの練習に使われている。ミュージック工房はスタジオが6つあり練習、発表の場に使われている。アート工房は美術作品の制作、展示に使われている。オープンスペースは誰でも自由に入ることができる。パフォーミングスクエアは大人数の芸術活動をもサポートできるよう、発表にも使える村一番の大練習室を備えている。レンガ亭は倉庫の風格を活かしたカフェレストラン。職人大学校は加賀伝統の磨き抜かれた技を学び、異業種が集い、交流する施設。匠心庵は金沢職人大学校の講座の練習場を主体にし、観光客が立ち寄る場、市民の謡曲、囃子、茶会等、伝統芸能の練習場所として利用されている。年中無休であり24時間いつでも自由に使える。
●運営
行政の勤務体制に合わせるのでなく、ものをつくる自由を最大限保障するために、市民参加による自主的な運営を図ることを基本としている。 具体的には演劇、舞踏、音楽、美術の各分野から2名ずつ合計8名のボランティアによる市民ディレクターを選出し、利用方法など市民自身の手でルールを作ったり、催し物の企画などして、運営管理を全て市民が行っている。2004年度、現在のスタッフは次の通り。
● 2004年度スタッフ名
アドバイザー | 衛紀生/西川信廣/海野洋司/中谷至宏 |
金沢市民芸術村村長 | 細川紀彦 |
総合ディレクター | 大場吉美 |
ドラマ工房ディレクター | 山本萌/黒田百合 |
ミュージック工房ディレクター | 塩村宰/中村豊 |
アート工房ディレクター | 入口ふじ子/南淳史 |
●財源
芸術村全体の予算は、約1億8000万円で、内訳は自主企画費が5,700万円(市が4,500万円負担、1,200万円文化庁が補助)、光熱水費2,500万円、管理委託費900万円、残りが職員13人分の人件費等となっている。その他、使用料としての収入が1,600万円。
●その他
平成9年に建築及び運営方法を評価され、グッドデザイン大賞を受賞。
●参考資料
金沢市の情報誌「アクタス」 金沢市民芸術村HP参照
他HP参照
http://www.mizumidori.jp/minka/042.html
http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/bunkyou/frame.html
(斎田圭一郎)