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後記:ハノーヴァー万博レポート
一種のテーマパークとしての万博が抱える困難は、映像を扱う主体 ではあっても扱われる対象たり得ず、素材として面白くないという自らが抱える苦しみにある。スポーツや映画のような拡張性と拡散性を持たぬがゆえに、膨大な投資回収を入場料収入に依存せざるを得ないことにある。多くの中小テーマパークがその閉鎖性(そこへゆかないと楽しめない)と、設備更新にともなう巨額の出費の前に、粗末な遊園地と化して廃墟となる運命に晒されるなか、最新と言われるハノーヴァーですらその宿命から逃れることが出来てはいない。
(椿昇:artscape/special)