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何かをはじめるときに、自分だけの約束事をつくることはとても重要なことだ。それがどんなに小さな決まり事であったとしても、いずれは大きな価値にかわる。
三好氏には写真を撮る上でいくつもの自分との約束事があった。三好氏のなかでぶれることのない、神聖とまで言える約束事を果たすことで生まれた作品は、インタビュー中のエピソードにもあるように、見た人に「これなんですか」と言わせてしまう。写真を一瞬の行為から生まれるものとして甘んじていると、作品に屈する。
写真を生きる為の行為に昇華させた三好耕三氏の写真は、写真という言葉では表せない程の力を持っていた。
（氏家愛）