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Chim↑Pomと聞いて、最初に何を思うだろう。
そもそも誰?卑猥なネーミングじゃない、から始まって、≪ヒロシマの空をピカッとさせる≫の話題が出てくるのかもしれない。今回の講義を受けてから、Chim↑Pomが6人であることが彼らの作品を特殊なものにしているのではないかと感じはじめた。
Chim↑Pomは、好奇心と行動力を活かし、大胆で時に危険な手法をとって制作をする。だから、彼らの作品を知った人の感情、感覚が異常なまでに刺激されることにもなる。題材として、渋谷のネズミ、オレオレ詐欺、自殺の名所など、社会のダークサイド的イメージの存在を扱うこともあるが、しかし不思議とそこから制作されるものは明るい印象を放っている。≪Happy Everyday≫は、天気予報で全国が晴れマークだったら...というエリイさんの思いから生まれた作品である。日常をハッピーにしたいというメッセージは、決して私達からかけ離れたものではなく、彼らの作品が突拍子もないことばかりを目指しているわけではないことも伝わってくる。
ふざけて見える面と真剣さを絶妙なバランス感覚で保つ彼らは、じわじわと日本を、アート界をかき乱している。閉塞感の漂う社会において、非難の標的になることを知りながらも、それでも大胆に制作を行い続けるChim↑Pomは、潔い。
(早坂はづき)