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若者の声 政府への手紙 / Voice of the young letters to government









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アーティストの社会的地位向上のために 2010年 小林橘花(25歳)

 若手アーティストが活動するにあたって、お金や場所といった物理的問題ばかりでなく、多くの人々のアーティストの活動に対する無理解という問題が、活動の壁になっているのではないだろうか。アーティストの活動をスムーズなものにするには、その社会的な存在感やイメージを高めることも必要だろう。そこで今回、「アーティスト認定制度」の導入を提案したい。

* アーティスト認定制度
 この制度は、現代のありとあらゆるジャンルのアーティストを、本人たちの届け出によってそのように認定しようというものである。認定といっても選別することによってどういうものがアーティストなのかを決めつけてしまうものではないことを付け加えておく。
 具体的措置としては、文化庁内に「アーティスト認定委員選定委員会」を設置、アーティストやキュレーター、大学教授、有識者などから「アーティスト認定委員」を選定、さらに、専門家ではない人を委員に公募し、「アーティスト認定委員会」を組織する。
「アーティスト認定委員会」は年に1度、それまでの応募から認定するか否かを決定する。認定されたアーティストには、「アーティスト認定証」を交付、身分証として使用することができる。交付等の事務作業は「事務局」が行う。
事務局は、認定されたアーティストのアーカイブの作成や、アーティスト同士の交流会を開催するほか、制度自体を認識してもらうための広報活動を行う。
 この制度の最大の目的は、国が現代のアーティストとその活動を広く奨励しているという意思表示をすることにより、国民のアーティストに対するイメージを向上することである。
この制度を施行することで、多くの人がアーティストという職業を認識するようになり、制作の場や住居を借りる際や、支援者への活動の説明の際等、様々な場面において、アーティストの活動をスムーズにするだろう。アーティストという人間が社会に存在するということは、社会にそのクリエイティヴィティが反映されるということではないだろうか。全ての人が創造性を持って社会のなかで生きる。それを専門的に行うアーティストという存在は社会に必要なものだろう。その認識をもってもらう取り組みの一つにこの制度を位置づけたい。

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