culture power
artist 岩井成昭/Iwai Shigeaki


















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コメント

アートプロジェクトを行う地域のリサーチ、テーマ設定、そしてメディア選択。これは、岩井さんがアートを仕掛ける手順である。考えてみれば、最初にメディアを選んでアートプロジェクトを行うよりも、テーマを決定してからメディアを選ぶ方が、より自由なプロジェクトが可能だろう。そもそもコミュニティアートとは、対象となる地域を最も優先して考えるべきであるが、岩井さんの手順からは、その姿勢が窺える。 「芸術というのは、真実を知るための嘘だ」――――ピカソの言葉にある“嘘”は、岩井さんのアートプロジェクトにおいても重要なポイントとなっている。“嘘”によって、見えなかった真実が見えてくる、“嘘”から真実に取り組むという方法は、私たちがアートを考える上で、一つのとても大きなヒントとなったのではないだろうか。
(キム ジヨン)

「自分の住んでいる地域が、本当はどんな地域なのか。」岩井さんのお話を伺った後、日常的に触れている地域のはずなのに、この問いにはっきりと答えられる自信が私にはありませんでした。そのことに気付いた時、何だかとても勿体ないことをしていたような気分になってしまいました。視覚情報として入ってきていたはずのものたちが、実は認識出来ていなかった。そのことで、本当は答えられて当然の問いに答えられなかった。「気づく」という発見の楽しさは、人の心に煌めきを与えてくれます。そのチャンスをみすみす逃していたのだなぁと、お話の後に改めて気づくことができました。なので、どんな切り口からでもいいから、意識的に「気づいていく」ことで、何かを得るチャンスを増やしていき、その上で、もっと地域と関わっていけたら本当に素敵だなと思いました。
(土居杏)