武蔵野美術大学 芸術文化学科

卒業生インタビュー

内田阿沙子 成澤みずき 秋田有香 加藤晃央 北澤智豊 朴讃浩 佐藤未南子 橋本公
内田阿沙子 芸術や文化というくくりの中にある演劇
内田阿紗子


2007年度卒業
せたがや文化財団文化生活情報センター世田谷パブリックシアター勤務


現在のお仕事について教えてください。
 一年間の中で担当する公演が、それぞれ決まっていて、私は8月中旬に行われる日野皓正さんの「Jazz for Kids」という企画を担当しています。この企画は8月16、17日に公演をする企画と、それに向けて、中学生がジャズのワークショップを20回行う企画の2つが融合した企画を担当しています。4月26日からワークショップは始まっていて、既に7回終えてます。ゴールデンウィークは4日連続でワークショップを行いました。毎日が中学生と一緒のゴールデンウィークでしたね。

卒業制作は最初、論文を書こうと思っていました。
 卒業制作では、「舞台芸術教育カリキュラムの提案〜小学校と公共劇場にむけて〜」というタイトルで、舞台芸術教育を実現する為のカリキュラムの提案を行っています。基本的なスタンスとしては子供たちを対象に、子供たち自身が舞台に立つという経験を大切にしてます。そういう意味では、いま行っているワークショップも最終的には舞台に立つので似てますね。ただ、世田谷パブリックシアターでのワークショップは期間が定められていますが、卒業制作で提案したものは、一年間という長期間での活動を考えています。
 卒業制作は最初、論文を書こうと思っていました。ただ、ミュゼオロジーや概論など芸文の授業を学んでいったり、ゼミを通して、プランニングという方向を見出すことが出来てきました。3年ゼミの課題で「結婚」をテーマにプレゼンを行うという課題で、結婚をテーマにした芝居を上映するという企画を立てました。戯曲も書いたんですよ。この課題を終えた時に卒業制作も、プランニングを行おうとはっきり決めました。

芸術や文化というくくりの中にある演劇
 明治大学から芸文に編入したのですが、明治大学では演劇学を専攻してました。学生演劇などの裏方などをしていて、芝居の裏方の仕事がしたいと考えてましたが、小さい頃から音楽をやっていて、また美術にも触れていたので、大学で演劇だけに絞ってしまうのはもったいないと考えて、編入試験を考えましたね。なので芸文を受ける時、芸術や文化というくくりの中にある演劇を学びたいと考えて受験しました。

ミュゼオロジーは楽しかった。
 授業は編入生なので忙しかったのですが、その中でもミュゼオロジーは楽しかったですね。課題も楽しめたし、勉強になりました。教育普及に興味を持ったのはゲイブンに入ってからでしたし。そういう美術館教育の授業に触れて、これを演劇に利用できないかと考えてました。小さい時にそういうものに触れるか触れないかがとても大切だと思ったので。ただ自分がなぜ小学生、中学生を対象にしているのかは、いまだに探っているところです。
 前に、関わったワークショップで参加者の中で私立の学生の割合が多かった事があるんです。私立だからか、断定は難しいのですが、参加者の子たちはもともと文化にふれるチャンスが多いみたいなんです。公立だと、状況は違いますよね。だからあえて今、公立の小学校、中学校でのワークショップを行って、劇場に足を運ぶ機会を作りたいと考えているんです。

大学では理論を、実践的な事は外で
 大学では基本的に理論だけを学ぼうと。実践的な事は外に出て、学びましたね。インターンも積極的に参加して。大学だけで全てを学ぼうとは考えていなかったので。編入だからかもしれないんですけど忙しかったですね。でも編入して、前の大学の友達とか周りの人に、やってくれたなと、思われたかったですね。せっかく編入したのだから、ちゃんと答えを出さないといけないな、と考えてましたね。

これからやりたい事は何ですか?
 まだ仕事を初めて3ヶ月なので、具体的には難しいですが、とにかく日々勉強しています。大学では理論を学びましたが、実践していく上でまだまだ勉強をしないといけないと思っているので。分からない事が多く大変ですが、卒業制作で考えたプランニングの中で実際に自分がどのポジションで活動していくべきか、考えていきたいと思います。
(2008年5月14日・世田谷パブリックシアターにて 聞き手・河野通義) next